マーケターのポートフォリオ、数字を出せないとき何を載せるか。発注者が見る3点
マーケターのポートフォリオは、施策の一覧というより、発注する人が「この人の判断なら任せられるか」を読み取る資料です。広告やSEOの数字を並べても、なぜその施策を選んだのかが読めなければ、発注する側は比べようがありません。
@SOHO編集部のリスティング広告運用者向けの解説(2026年3月公開、10月2日更新)は、発注側が見る点として、似た状況の経験があるか、判断の理由を説明できるか、一緒に働けそうか、の3つを挙げています。この記事は、その3点を軸に、マーケターが個人サイトに何を載せるかを整理します。クライアント名や実数を出せない案件の載せ方まで扱います。
1. 発注者は、マーケターのポートフォリオで何を確かめているのか
確かめているのは、似た状況の経験があるか、判断の理由を説明できるか、一緒に働けそうか、の3点です。リスティング広告運用者向けの@SOHOの解説は、この3点を発注側の見方として挙げ、商材の種類、検討期間、予算規模、社内体制で似た経験かどうかを比べるとしています。
| 確かめる点 | 見ているもの | サイトに置く場所 |
|---|---|---|
| 似た状況の経験があるか | 商材の種類、検討期間、予算規模、体制 | 案件の概要、冒頭の要約 |
| 判断の理由を説明できるか | なぜその施策を選んだか | 課題と打ち手の欄 |
| 一緒に働けそうか | 文章の分かりやすさ、担当範囲の書き方 | 全体の文章、稼働条件 |
この3点は、同じ解説の編集部の見解で、調査データは確認できませんでした。そのため、発注者全体の傾向と言い切らず、見られやすい点の整理として読んでください。
2. 冒頭の要約には、何を書くのか
冒頭には、得意領域、経験のある業種、稼働形態の3つを3行程度で書きます。Webマーケティング向けの@SOHOの解説(2026年5月公開、10月1日更新)が、冒頭に置く要約としてこの内容を挙げています。
得意領域は、広告運用、SEO、SNS運用、解析など、どこが軸かを具体的に書きます。経験のある業種と稼働形態も一緒に書くと、発注者は問い合わせる前に、頼める範囲かどうかを判断できます。
3. 案件1件は、どの項目で書くのか
案件ごとに、概要、課題、担当範囲、実施内容、結果、学びの6項目をそろえて書きます。Webマーケティング向けの解説が、案件ごとの記載フォーマットを統一するよう勧めています。
| 項目 | 書く内容 |
|---|---|
| 概要 | 業種、規模、期間 |
| 課題 | 現象ではなく構造で書く。候補を挙げ、着目点を絞った理由まで |
| 担当範囲 | どこまでを自分が受け持ったか。誇張しない |
| 実施内容 | 施策と、その施策を選んだ理由を1行 |
| 結果 | 仮説との対応で書く |
| 学び | 次に似た案件で何をするか |
リスティング広告運用者向けの解説は、背景、課題の特定、打ち手とその理由、結果と学び、関わり方と期間の5区画を挙げています。区画の分け方は違いますが、どちらも、作業の記録ではなく、判断の流れを書く形です。
掲載する件数は、詳しく書く案件を3件程度に絞ります。両方の解説が、3件程度を勧めています。残りは、業種と施策だけの一覧にします。
外れた仮説も、1件は載せる価値があります。Webマーケティング向けの解説は、結果を仮説との対応で書き、外れた案件も1件入れて、そこからの学びを書くよう勧めています。
4. 数字が出せないときは、何を書くのか
数字を出せないときは、変化の方向と、そう動いた理由の解釈を書きます。リスティング広告運用者向けの解説は、数値を出せないなら、改善、横ばい、悪化といった方向と解釈を書くとしています。数字の大きさより、読む側は判断の質を見ている、とも述べています。
数字の出し方は、解説ごとに具体策があります。Webマーケティング向けの解説は、実数を伏せて「前年同期比で改善」のように比率と方向で書く方法を挙げています。全体の平均だけでなく、良かった部分と悪かった部分の内訳を示すと、信頼されやすいという指摘もあります(リスティング広告運用者向け)。
数字の見本を載せたいときは、実際の数値を架空のものに差し替えたレポート見本を1枚置く方法があります(リスティング広告運用者向け、Webマーケティング向けの解説とも挙げています)。管理画面の画面写真は、契約で守秘が定められている場合は出せないものに挙げられているため、そのまま載せません。
5. 守秘義務のある案件は、どこまで載せられるのか
載せられる範囲は、契約書の文言で決まります。リスティング広告運用者向けの解説は、契約で守秘義務が定められている場合、クライアント名、具体的な金額、実際の数値、管理画面の画面写真は出せないとしています。業種の大分類、商材の性質、課題の種類、施策の種類、判断の考え方、学びは、特定できない形にすれば出せる傾向があるとしています。
まず契約書を読み直します。同じ解説は、契約書の文言によっては、その業務に従事した事実そのものが秘密に含まれる場合があるとしています。
許可を取るときは、「載せてよいですか」と漠然と聞かず、具体案を見せて選んでもらいます。Webマーケティング向けの解説は、具体案を3つ挙げています。業種と施策だけを書く案、社名は出して数字は伏せる案、両方を出す案です。リスティング広告運用者向けの解説は、社名を伏せた掲載文面を実際に示して確認するよう勧め、「避けたい表現があれば削ります」と添えると修正の相談として扱ってもらいやすいとしています。許可の内容は、メールなどで記録を残します。
匿名にしても、業種、地域、規模、時期の組み合わせで、会社が特定されることがあります。リスティング広告運用者向けの解説は、業種は大分類にとどめ、地域と時期はぼかすよう挙げています。提出や公開の前に、社名、実数、スクリーンショットに映り込んだデータが残っていないかを確認します。公開版と非公開版を分けて作る方法もあります(Webマーケティング向けの解説)。
社名を出せない場合の考え方は、別の職種ですが、「コンサルのポートフォリオに社名を出せないとき」でも扱っています。
6. ツールと資格は、どこに書くのか
ツールは、役割ごとに分けて書き、習熟度を3段階ほどで示します。Webマーケティング向けの解説は、使用ツールを役割ごとに分類し、習熟度を示すよう勧めています。分けて書くと、見る人は、自分の案件で使う道具を扱えるかを探しやすくなります。
資格は、実績とは分けて、後半に置きます。Webマーケティング向けの解説が、資格や学習履歴の置き場所について、この置き方を勧めています。
7. 実績が少ないときは、何を載せるのか
実績が少ないうちは、工程を詳しく書く方法があります。Webマーケティング向けの解説は、成果の記載がなくても、分析、判断、実行の過程を書けば能力を示せるとし、実務経験が浅い段階では現実的な方法だとしています。
案件が終わるたびに追記する、という運用は、リスティング広告運用者向けの解説が勧めています。実績が載せられないときの考え方は、別の記事「フリーランスが実績を載せられないとき」でも扱っています。
8. 実績の追記を続けるには、サイトをどう持てばよいのか
追記と見直しを自分の作業から外す方法として、個人サイトの制作・保守を月額で任せる持ち方があります。Freelance Growthは、プランにより、個人サイトの制作・保守に加えて、SNS運用やGoogle検索広告の運用まで任せられます(広告の出稿費は月額とは別にかかります)。STARTERはサイトのみです。公式サイトの表記では、すべて税別で、初期サイト制作費は全プラン0円、最低契約期間は6ヶ月です。月額9,800円のSTARTERは個人サイト1ページの制作と基本保守で、実績・ポートフォリオ、提供サービス、料金、問い合わせフォーム、スマホ対応を含みます。ページを増やす場合は1ページあたり月額2,000円(税別)のオプションです。案件の獲得や問い合わせ件数は保証していません(2026年10月26日時点の公式サイトの表記)。
ヒアリングでは得意分野や実績などをうかがい、合ったプランと進め方をご提案します。掲載する実績の素材は、ご自身で用意していただきます(公式サイトの記載)。クライアント名や数字を載せてよいかの確認は、ご自身で行い、必要に応じて契約書や専門家に確認してください。
よくある質問
マーケターのポートフォリオに、成果の数字は、載せないといけませんか。
載せられるなら載せますが、数字がないと評価されない、とは限りません。リスティング広告運用者向けの@SOHOの解説は、数値を出せないときは、変化の方向と解釈を書き、読む側が見ているのは判断の質だとしています。
クライアント名を出せない案件は、載せないほうがよいですか。
契約の内容で決まります。業種と施策だけに絞れば載せられる場合があります。契約書で、業務に従事した事実そのものが秘密と定められている場合もあるため、まず契約書を確認してください。迷うときは、依頼元や専門家に確認してください。
運用していたクライアントの管理画面のスクリーンショットは、載せてよいですか。
そのまま載せるのは避けます。解説では、契約で守秘義務が定められている場合、管理画面の画面写真は出せないものとして挙げられています。数値を架空のものに差し替えたレポート見本を、代わりに1枚載せる方法があります。
まとめ
マーケターのポートフォリオは、似た状況の経験、判断の理由、一緒に働けそうかの3点が読めるように作ります。冒頭に得意領域と経験のある業種と稼働形態を書き、詳しく書く案件は3件程度に絞って、6項目でそろえます。数字を出せないときは、変化の方向と理由の解釈を書き、守秘のある案件は、契約書を読み直したうえで、具体案を見せて許可を取ります。追記を続けたいときは、個人サイトの制作・保守を月額で任せる方法もあります(8章)。
マーケターの実績の見せ方を決めるところから相談したい方へ
職種と活動状況をフォームに書いて送れます。初期サイト制作費0円、月額9,800円(税別)から、最低契約期間は6ヶ月です。案件の獲得や問い合わせ件数は保証しません。
- 相談・お見積もりは無料です
- 初期サイト制作費0円の月額制
- SNS運用・Google検索広告もまとめて相談できます
出典
- @SOHO編集部「フリーランスのポートフォリオの作り方(リスティング広告運用)」(2026年3月17日公開・10月2日更新)
- @SOHO編集部「フリーランスのWebマーケティングのポートフォリオの作り方」(2026年5月14日公開・10月1日更新)
- Freelance Growth 公式サイト(料金プラン・ご利用の流れ、2026年10月26日確認)