Freelance Growthコラム
個人サイト・ポートフォリオ

ライターのポートフォリオサイトは、記事のリンク集ではなく依頼の入口。発注者が確かめる4点と、載せ方

公開 2026.10.23更新 2026.10.23文:Freelance Growth編集部

案件を取るためのライターのポートフォリオサイトは、書いた記事を並べる場所というより、「この題材を、この条件で任せられるか」を読み取ってもらう場所です。記事のURLが20本並んでいても、どれが自分の担当で、何文字で、いつまでに、いくらで受けるのかが見えなければ、発注者は問い合わせの前に迷いやすくなります。

2026年9月のCareerChain調査(フリーランス522人、フリーランスの活用経験・予定のある企業の人事・採用担当者508人)では、企業が実力を判断しやすくなる情報の上位は、技術力・専門性のレベル(48.6%)、スキルの再現性・応用力(47.0%)、プロジェクトで担った役割・業務内容(41.1%)でした(リリースに載っているのは3項目です)。この調査はフリーランス向けのキャリアプラットフォームを運営する発表元の自社調査で、企業側の回答者は人事・採用担当者です。ライターの発注者全体の傾向とは言い切れないため、目安として読んでください。

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1. 記事のリンク集と、案件獲得用のポートフォリオは何が違うのか

リンク集は「書いた」ことを示し、案件獲得用は「任せられる」ことを示します。同じ記事を使っても、載せる情報が変わります。

項目記事のリンク集案件獲得用
載せるもの掲載先のメディア名とURL記事に加え、担当範囲、専門分野、進め方、条件
読む人が知れること書いた経験があること同じ種類の依頼を任せられるか
読んだあとの動き記事を開いて文章を確かめる依頼の内容と条件を当てはめて、問い合わせるかを決める

(上の表は筆者の整理です。)@SOHOの解説では、記事が削除される場合に備えてスクリーンショットを保存することが挙げられています(2026年8月更新)。

2. 発注者が記事を読みながら確かめている4点は何か

確かめていると考えられるのは、担当範囲、専門分野、進め方、条件の4点です。前の2点は上の調査の項目に近く、後の2点は発注の実務から考えた筆者の見方です。

1点目の担当範囲は、調査のプロジェクトで担った役割・業務内容(41.1%)に近い項目です。ライターの仕事は、取材、構成案、執筆、画像選定、入稿、リライトなど工程が分かれます。「記事を書きました」ではなく、構成から入稿までを一人で引き受けたのか、構成案をもらって執筆だけを担当したのかを書き分けます。

2点目の専門分野は、技術力・専門性のレベル(48.6%)やスキルの再現性(47.0%)に近い項目です。実績が複数ジャンルにまたがる場合でも、発注者は自分の題材に近い分野を探します。得意分野と、その分野で書いた記事の種類(取材記事、比較記事、解説記事など)を分けて見せると、探す手間が減ります。分野の書き方が評価に結びつくかは、調査では確かめられていません。

3点目の進め方について、調査では、企業が実力を評価するときに参考にする情報として、面談での受け答え(60.8%)、スキルテスト・実技課題(46.5%)、経歴書・プロフィール(44.5%)が上位でした。調査に「進め方」に当たる項目はありません。ただ、面談の受け答えが最も参考にされている(60.8%)ことから、面談の前に進め方を文章で読めることは判断材料になります。取材の段取り、構成案を出すタイミング、修正の受け方などが当たります。

4点目の条件は、文字単価または1本の料金、月の対応可能本数、納期の目安、修正の扱いです。記事を読み終えた発注者が確かめたくなる情報なので、記事と同じページに置く意味があります。

実力を伝える・見極めることが難しい理由としては、「面談という短時間・限られた接点では測れない」(55.8%)に次いで、「一緒に働いた人でないと分からない部分があり、その評価・裏づけがない」(44.6%)が挙がりました。記事からは、締め切りや連絡の仕方までは読み取れません。進め方と条件を文章で書くと、その部分を補えます。

3. 記事1本ごとに、何をどの順で書くのか

記事ごとに「媒体とジャンル、担当範囲、狙い、成果物、条件」を同じ順に並べます。形がそろっていると、発注者は記事を比べやすくなり、書く側も次の実績を足すときに迷いません。

順項目書く内容の例
1媒体・ジャンルメディアの種類(企業のオウンドメディア、ニュースサイトなど)と題材。例:美容サロンの集客ブログ
2担当範囲キーワード選定、構成案、取材、執筆、入稿、公開後のリライトのうち、自分が担った工程
3狙い誰に向けて何を伝える記事か。例:初めて予約する人に、料金と所要時間を先に答える
4成果物記事のURL(公開されているもの)、文字数、納品形式
5条件納期、修正の回数、1本あたりの目安の期間

@SOHOの解説では、実績は表形式で整理し、メディア名・ジャンル・担当内容・掲載URLを列にするとよいとされ、サンプル記事は3〜5本が目安、自己紹介には対応可能な月の本数を書く、とされています(2026年8月更新)。上の表はその考え方に、狙いと条件の欄を足したものです。

検索順位や閲覧数のような数字は、発注者の許可と計測の裏づけがあるものだけを書きます。手元に数字がない記事に、無理に数字を足す必要はありません。数字の代わりに、狙いと担当範囲が具体的であれば、読み手は再現性を判断しやすくなると考えられます。

4. 守秘や署名なしで載せられない実績は、どう見せるのか

載せてよいかは、契約書の秘密保持条項と、発注者への確認で決まります。自分の判断で載せるかどうかを決めない、というのが前提です。

ライターの仕事には、署名のない記事や、依頼元の名義で公開される記事、公開前の原稿そのものが納品物になるものがあります。契約によって、実績としての掲載の可否は変わります。@SOHOの解説では、NDA(秘密保持契約)がある場合はメディア名を非公開にして記載する、許可なく記名記事以外のURLを公開しない、とされています。

載せられない実績は、「BtoBのIT系オウンドメディア、比較記事、月8本、構成から入稿まで担当」のように、媒体名を伏せた形で、ジャンル・担当範囲・本数だけを書く方法があります。発注者は媒体名がなくても、似た依頼を任せられるかを判断できます。

受注の時点で、成果物の公開可否と守秘の範囲を確認しておくと、あとで掲載に迷いません。フリーランス法(2024年11月施行)の第3条では、業務委託をする事業者は、フリーランス(特定受託事業者)に対し、給付の内容、報酬の額、支払期日などを書面または電磁的方法で明示する義務があります(マネーフォワード クラウド契約、2026年3月更新)。公開の可否や守秘の範囲は、第3条が挙げる主な明示事項(給付の内容・報酬の額・支払期日など)には入っていません。成果物の扱いは、契約書やメールの文面で別に確かめます。

ヒアリングで、実績が少ない場合も見せ方を一緒に整理します。Freelance Growthの個人サイトは、実績・ポートフォリオ、提供サービスと料金の紹介、問い合わせフォーム、スマートフォン対応を備えています。初期サイト制作費0円、月額9,800円(税別)から、最低契約期間は6ヶ月です。案件の獲得や問い合わせ件数は保証しません。載せられない実績の見せ方から相談したい方へ

5. 実績がまだ少ないときは、何を載せるのか

実績が少ないうちは、自分のブログやサンプル記事を、そうと分かる形で載せるのが一つの方法です。@SOHOの解説では、自分のブログで記事を書く、既存記事のリライトを「サンプル」と明記し元記事のURLを参照として載せる、知人のビジネスの記事を書く(実案件の実績になる)、といった方法が挙げられています。

サンプル記事は、実案件と区別がつくように書きます。例えば「自主制作(美容サロンを想定した予約案内記事)」のように、想定した依頼と、担当範囲を明記します。実案件と同じ型で書くと、実績が増えたときにそのまま差し替えられます。

受けたい題材に近い記事を先に置きます。点数に公的な基準はなく、@SOHOの3〜5本は一つの目安です。

6. noteやクラウドソーシングのプロフィールがあっても、自分のサイトが要るのか

他の置き場は入口として使い、判断に必要な情報を一か所にまとめる場所として自分のサイトを置く、という分け方ができます。

フリーランス協会の「フリーランス白書2025」(調査2024年11月〜12月、集計対象1,053名)では、仕事の獲得経路(複数回答)は、人脈(知人の紹介を含む)72.8%、過去・現在の取引先61.0%、自分自身の広告宣伝活動33.4%、エージェントサービス25.3%、クラウドソーシング23.3%でした。最も収入が得られる経路は、人脈35.6%、過去・現在の取引先29.9%です。営業ツールとして使っているものは、ビジネス用メールアドレス62.8%、名刺62.6%、SNSアカウント49.3%、ホームページ38.8%、ポートフォリオ・冊子23.8%でした(複数回答の抜粋です)。この調査は全職種が対象で、ライターに限った数字ではありません。

紹介が中心の人でも、紹介された発注者は、連絡の前にその人の名前を検索するかもしれません。そのとき、記事と条件が一か所にまとまっていれば、検索や紹介のあとの判断が進みます。ホームページが必要かどうかの判断基準は、別の記事「フリーランスにホームページは必要か」で扱っています。

7. 記事の追加や条件の見直しを続けるには、サイトをどう持つのか

案件のたびに実績を足し、単価や本数の条件を見直す作業は、書く仕事が忙しい時期ほど後回しになります。更新が止まったサイトは、実績が古いまま残り、条件も最新ではなくなります。

Freelance Growthは、プランにより、個人サイトの制作・保守に加えて、SNS運用やGoogle検索広告の運用まで任せられます。STARTERはサイトのみです。公式サイトの表記では、すべて税別で、初期サイト制作費は全プラン0円、最低契約期間は6ヶ月です。月額9,800円のSTARTERは個人サイト1ページの制作と基本保守で、実績・ポートフォリオ、提供サービス、料金、問い合わせフォーム、スマホ対応を含みます。ページを増やす場合は1ページあたり月額2,000円(税別)のオプションです。記事の実績を1ページにまとめるか、分野ごとにページを分けるかは、この費用と見やすさで決めることになります。XまたはInstagramの運用は上位プランに含まれ、Google検索広告を含むプランでは、広告の出稿費が月額とは別にかかります。案件の獲得や問い合わせ件数は保証していません。解約の条件は、相談時に個別に案内するとされています(2026年10月22日時点の公式サイトの表記)。

どの記事を載せるか、単価や本数の条件をどう見せるかが決まっていなくても、相談はできます。ヒアリングで得意分野や実績、増やしたい案件をうかがい、実績が少ない場合も、制作物や経験をもとに見せ方を一緒に整理します。掲載する記事や実績の素材は、ご自身で用意していただきます(公式サイトの「ご利用の流れ」)。

よくある質問

文字単価は、サイトに載せたほうがよいですか。

載せるかどうかは、受けたい依頼の幅で決まり、正解は一つではありません。単価を載せない場合は、見積もりに必要な条件(記事の種類、文字数、本数、希望の納期、取材の有無)を聞く問い合わせフォームにしておくと、最初のやり取りで話が進みます。

得意分野が一つに絞れていないときは、どう書けばよいですか。

分野ごとに見出しを分け、それぞれに記事と担当範囲を並べます。発注者は自分の題材に近い見出しだけを開けるので、全部を一つにまとめるより伝わります。

取材や専門家への確認が必要な記事は、実績としてどう書けばよいですか。

担当範囲の欄に、取材の有無と、専門家の監修が入ったかどうかを書きます。監修者の名前を出せるかは、契約と本人の確認で決まります。

まとめ

案件を取るためのライターのポートフォリオサイトは、担当範囲、専門分野、進め方、条件の4点が読めるように作ります。記事は受けたい題材に近い順に並べ、1本ごとに書く型をそろえ、載せられない実績は媒体名を伏せて担当範囲と本数で見せます。実績や条件の見直しを続けたいときは、個人サイトの制作・保守を月額で任せ、プランによってはSNS運用まで任せる方法があります(7章)。

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